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ある日受け取った一通の手紙、どうやら銀座の商業施設で応募した懸賞でバスツアーが当選した模様。妊娠中なのに、行くか⁉︎と当日まで迷いに迷いましたが、本日そのバスツアーに行ってきました。
無料バスツアーといえば、もう20年近く前のことですが、同じように何かの懸賞で当選して祖母と母が行ったなんてことがあったような。その時はたしか山梨方面へ行って途中で宝石店や毛皮店に立ち寄ったそうなのですが、もちろん祖母も母も何も買わずに帰ってきたのですが、そういうものを買わなくても色んなお土産をいっぱいもらってきていて、美味しいものを食べて観光して、子供心にいいなーと思った、という記憶があります。
そして今回のツアーも日程にも、しっかり宝石店で90分の滞在が含まれていました。ちょっとやな予感がして主催会社であるホリデー、無料バスツアー等と検索してみると出るは出るは悪評の数々・・・どうやら無料という餌で釣った客に高額商品を売りつける手口らしい?身重の体でわざわざ行くほどのものでもないかなーとも思いましたが、悪徳商法だとか詐欺だとか散々に書かれているバスツアー、逆に気になってわざわざ休暇を取って出かけてきてしまいました。

メインは宝石店?無料バスツアーの行程

おおまかに書くと、7時頃北千住を出発、港北パーキングエリアで30分、BeNAS(ビーナス)という宝石店で90分、千葉県の釜谷で昼食60分、道の駅の枇杷倶楽部で30分、酒蔵で20分、濃溝の滝30分、海ほたる30分、北千住に到着18時頃という流れでした。一応メインイベントである濃溝の滝の滞在30分に比べて、宝石店は90分・・・怪しさ満点です。各立ち寄り場所の間のバス乗車時間は30分から一時間半くらい。これ以上長いとトイレが心配だし、座り続けるのはしんどかっただろうなと思います。

↑ツアーのチラシ

いざ出発!無料バスツアー

さて集合時間が早いこともあって5時半に起床。しかし今日は朝からあいにくの雨。キャンセルしちゃおうか、という考えが一瞬頭をよぎります。しかしこのために休暇までとってしまった手前、テンション低めながらも6時過ぎに家を出発しました。
北千住に7:10集合って・・・早い・・・集合時間ちょうどくらいに到着したのですが、私が最後だったようで出発予定時刻の7:20を待たずに出発。今回参加された方は時間厳守の方が多めのようでした。

ホリデーの添乗員さんは40代後半〜50代?と思われる男性。ベテランかと思いきやそうでもない。まぁ一生懸命やって下さったので不満はないのですが、添乗員というイメージからは程遠いお兄さんでした。バスと運転手さんはユメコ観光さんというところで、バスの乗り心地はかなり良く、運転も上手でした。私はバス酔いするので、良いバスでラッキーでした。

参加者は全部で41名。バスは5席くらい空席があるだけでほぼ満席です。
年齢層は40代から70代と思しき方々で、女性がほとんど。男性は奥様に連れられてきましたという感じ。複数で参加してる人が多かったですが、一人で参加してる方も10名程いました。一人だけ単独の男性もいたのですが・・・ちょっと浮いてました。
バスの席は二人以上で参加している方は前の方、後ろの方に単独参加者が固められていました。私は一番後ろの列の真ん中のところ。多分補助席の次に座りにくいところでしょう。最初はなんだかなーと思いましたが窓側でも景色は雨でイマイチだし、逆にバス全体が見渡せるのでちょっと面白かったです。両隣の60代と思われるお姉様方と仲良くなり、ツアー中、単独参加の女子5人(笑)で緩やかな団体行動をとりました。左隣のお姉様は帽子がチャーミングでホリデーの無料バスツアーは2回目、右側のお姉様は無料バスツアーはもう数えられないくらい来ていてBeNASだけでも3回目という剛の者でいらっしゃいました。話によるとあちこちでこういった懸賞があるそうで、条件が合うと結構当たりやすいみたいです。無料バスツアーの経験を色々聞けて大変頼もしかったです。(以下こちらのお姉様方を帽子さん、剛の者さんとお呼びします)

本当に無料なの?無料バスツアーのカラクリ

出発するとまず参加料金の徴収です。実はこのバスツアー、 無料で参加できるのは当選者の1名のみなのです。だから同伴者がいる場合は追加で6990円、その他にも旅行保険に入るなら500円、昼食のメニューをランクアップするなら2160円、バスの席指定に600円、そして今日は平日なのでありませんが土日料金540円と、色んな追加料金がかかるんです。もちろん平日一人でオプション無しなら無料なのですが、だいたいこういうのって家族や友人を誘って行きますよね。だから無料でおトクと思いきや結局ある程度の金額を払ってしまうんですね。
私の場合も当選通知をもらった時、夫もツアー参加に少し乗り気だったようなのですが、二人で行ったら一人約3500円かかります。お金を払ってまで行きたい場所でもないし、宝石店が怪しすぎるので、やんわりと断りました。夫も仕事があるのであっさり納得してました。

↑同伴者が多くなるほどお得感がなくなる不思議。

料金の徴収後、ツアー行程の説明、その後早速車内販売です。チーズワッフルとくるみ饅頭⁇だったかな?1510円のお菓子が1200円だそうです。微妙・・・しかも別にわざわざここで買わなくても、という品。それでも数名は買っていたかな。その後渋滞もなくバスは進み、8時頃港北パーキングエリアで30分休憩(時間調整含む)、ホリデー的メインイベントの宝石店BeNASに向かいます。

宝石店Be-NAS(ビーナス)に到着!

さて横浜町田インターから数分のところにあるBeNASに、開店の9時に合わせて入館しました。こちらは世界各地に自社工場をもつ大手ジュエリーメーカーの直営店、だそう。まず到着すると、全員椅子の並んだ部屋に座らされ、案内を受けます。誕生石クイズ(景品はシートマスク!)で場を和ませたかと思うと、次々とパールやダイヤモンドなどのジュエリーの紹介があり、最後に遠赤外線を出すという磁気ネックレス(ジュエリーというより健康商品?)のパワーについての説明が続きます。遠赤外線についてはよくわかりませんが、その効果をみるためにネックレスの材料でできた板の上に氷を置くとすぐ溶ける!という実験がありました。これは正直すごいと思ってしまいました。熱伝導率云々以外の力もどうやら働いてるっぽい。ただ、これをもって直ちに人体にすばらしい影響があるという結果には導けないんですが。でも実験自体は面白かったです。ここまでで約30分。営業の話は全く出なかったので催眠商法?では無いけれど、結構みなさんすごいすごいと興味を持っていたようです。
一通り説明が終わると、部屋を移動して展示販売のコーナーです。たくさんのジュエリーと先ほどの遠赤磁気ネックレスの試着がし放題、営業され放題(笑)。たくさんの販売員が待ち構えていて、ちょっとでも興味ありそうにしていると捕まります。面倒なのでスルーするつもりだったのに帽子さんの巻き添えで私ももれなく捕まり、遠赤磁気ネックレスを試着することに。10分くらい装着すると・・・帽子さんは体が熱い気がすると言いだしました。私も体があったかくなってきたような気もするし気もしない。そういえばこのネックレスっていくら?そうやって帽子さんが話を振ると初めて色々なデザインのものを持ってきました。値段はデザインによって20万円から30万円だそうです。ひぇー。これが無料ツアーのカラクリだなー。そして帽子さんは熱いからいらないわ、と言ってネックレスを外し、さっさと販売員から離脱!あぜんとしつつも私も腕を引っ張られて一緒に離脱。帽子さん凄すぎる。その後帽子さんはどこかへ行ってしまったので私も退散しても良かったのですが、断り方もわかったし、いい機会なので他のジュエリーも見てまわることにしました。どれも二つの値段が付いていて多分店頭に並ぶ価格と卸値の価格。本来なら100万円するジュエリーが35万円とか、30万円が15万円とかで売られています。果たしてこれがお値打ちなのか正直よくわからない。あと一つゼロがなければ買ってもいいかなーなんて思いながら眺めてました。
そうやってウロウロしているとさっきの販売員さんがまた近寄って来て雑談をしてきました。どうやら今回の参加者、手応えがイマイチの様子。雑談中に私が妊娠中だと知ると、これからネックレスや指輪はしばらくつけられないわね、子供はお金かかるからこんな出費は無理ね、たくさん子供産みなさいよ最低でも2人ね、3人いてもいいわね、と急にお母さんモードに。色々苦労話も聞いてると、試着はタダなんだからつけたいの全部つけてみなさいよ、ほんとつけるだけはタダなんだから!とまさかの営業放棄。滅多につけない高級ジュエリーを色々試着させてもらって、なかなか貴重な経験ができました。「もっと歳をとると、一ついいジュエリーがあったほうがいいなってなるのよ。子供が手を離れたらあのときおばさんこんなこと言ってたな、って思い出して買いに来てね。」と言って見送ってくださいました。ちょっと感動です。
さて会場をあとにすると、剛の者さんはさっさと会場を出て本を読んでいたとのこと。さすがです。帽子さんは会場の一番最後にあった数千円コーナーでアクセサリーを購入したようです。めちゃくちゃ高価なジュエリーを見せられた後だと、実際以上に安く感じてしまう心理が働くのでしょうか。高額ジュエリーにしても、消費者心理をうまく利用した商売だなぁと思いました。今回の宝石店は悪徳とか詐欺とまでとは言い難いのではないかなと思います。私はさっきの遠赤磁気ネックレスで氷を溶かしてみて欲しかったな、などと思いました。
結局、今回のツアーで2組くらい高額商品をお買い上げになったようです。無料だからと参加したバスツアーで、こんなに高額の商品を購入するかもしれないと事前に知っていればまだしも、全く知らずで来て買ってしまったとしたら、自宅に持ち帰って後悔しないでしょうか。少し気になりますがツアーは続きます。

昼食、あさり飯食べ放題

10時半に宝石店を出発し、アクアライン経由で金谷のフェリー港に行きます。12時ちょっと前に着いて、フェリー港付属の施設で一時間ほどのお食事とお土産タイムでした。

バスに乗っているとはいえ朝早くから動いてお腹ペコペコです。一応妊娠中を気にしてお刺身は一切れだけ、エビは食べませんでしたが、漁師汁が味濃いめで美味しかったです。あさりご飯もお代わりしました(でもおかわりはあさりが少なかった)。ご飯を食べたらお土産屋を眺め、落花生のつかみ取り(片手)に挑戦。意外と取れなくて残念。それと晴れていれば海が綺麗に見えたのでしょうけどあいにくの霧雨で視界は真っ白だったのが残念でした。

無料バスツアー後半は駆け足で能溝の滝!

13時前に金谷を出発し、30分くらいバスに揺られ、道の駅枇杷倶楽部というところでびわソフトというかカップアイスを頂きました。ここでの滞在は30分。食べたらハイ出発という感じで過ぎていきます。
さらに30分ほどバスで進んで14時頃小泉酒造酒匠の館というところで試飲タイム。結構たくさんのお酒が並んでいました。20種類だそうです。みなさん熱心に(特に男性)試飲されていました。なるほどこれがあるから旦那さんもついてくるわけですね。私は妊娠中だったので甘酒だけ試飲してすぐバスに戻りました。ここでの滞在はなんとたった20分!お店からしたら来られても全く嬉しくない客です。実際、ここで購入した人はほとんどいなかったみたいです。そして剛の者さんは全種類飲んだそうで、さすがです。
そしてまた30分ほどバスに乗った後、ようやくメインイベント、濃溝(のうみぞ)の滝の観光です。でもこの滝、私は全然知らなかったんです。というのもここ1、2年の間でSNSで急に有名になった滝だそうで、いわゆるインスタ映えする写真が撮れることで人気になったらしいです。ふーん。

↑こんな風に光の具合でハート形に見えるらしい。

↓実際。


雨だもの。残念。それにハート形に見えるのは主に朝みたいで、今日もし晴れていたとしても時間的にハート形にはならないそうです。
そしてここの滞在もたった30分。これで観光終了。東京に帰ります。
帰り道もアクアライン経由で、途中、海ほたるで休憩。いわしバーグといういわしの練り物が振る舞われます。これはあったかくてなかなか美味しかったです。
そして海ほたるでもやっぱり景色は何も見えず。滞在は30分。もうちょっとお土産なんかも見たかったけど、渋滞が発生し始めているとのことでバスも出発を急ぎます。
そして一時間ほど、時々混んでるところもありましたがほぼ予定通りの18時頃、無事に北千住の集合場所と同じところで解散となったのでした。
今日一緒に行動したお姉様方に感謝の意を述べ、元気な子を産みなさいよと暖かく励まされ、各々の家の方向へと向かうのでした。

そこから私はさらに電車に揺られ、自宅に戻ったのはちょうど19時頃。長い1日でしたが結構充実した1日でありました。

無料バスツアーは行くべき?行かないべき?

結論的には私の参加したホリデーの無料バスツアーはネットで叩かれるほど悪いツアーではなかったと思いました。立ち寄り先はお土産屋ばかりで観光はオマケ程度にしかありませんでしたし、バスガイドさんもいないから移動中ほとんどトーク無しで、完全に買い物ツアーでしたが、現地の美味しいものを食べたり買ったりできて、ちょっとした観光も付いて旅行気分は十分味わえました。何十万もする宝石も要りませんと言えば買わなくて済みます。何しろ無料です。何千円、何万円払って参加する、はとバスツアーなどとは全くの別物なのです。
次回も当選したら行くかと聞かれたら、暇だったら行くかな。でもお金出して同伴者連れてまでは行かないかな、という感じです。

ただし、何より今回は妊娠中だったのでした。わざわざ身重の体で行くことはなかったと今更ながら反省しています。今回はバスの運転が上手だったのでバス酔いもしなかったし、体調を崩すこともなく無事に帰ってくることができました。でももし運転が下手だったら、酔ってしまっても薬は飲めないし、減速が下手だと意外と足を踏ん張ってしまってお腹に力が入ると思います。体調が悪くなったら途中で降りて帰ればいいやと思っても、帰ると言っても帰る手段もない(立ち寄り先は電車はおろか、バスもタクシーも無いようなところばかりだった)ので、もし体調不良になっていたら耐えるしかなかったでしょう。実際、家に帰ってきた後はかなり疲れを感じましたし、少し無理してしまったな、と思います。

夫にお土産↓金谷港で。

求肥でできた貝の足がちょっとリアルです。おしまい。